妊娠中はよく足がつる?妊婦のこむら返りの原因と予防対策!
このページでは、
妊娠中に足がつりやすくなる原因と予防対策
についてどこよりも分かりやすく!説明します。
「こむら返り」とは、本来「ふくらはぎがつる」事を指します。
しかし当サイトでは、この意味を意識せずに「こむら返り、足がつる」という表現を使っていますので、同じ意味だと考えてください。
また、ふくらはぎのつりも、その他の部分(足裏など)のつりも、原因・予防などは基本同じと考えて問題ありません。
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妊娠すると足がつる?
妊娠中のお母さんは、
よく「こむら返り(足がつること)」を起こします。
これは実際によくある事ですが、その原因はどこにあるのでしょうか。
それを紐解くヒントとして、
別ページ(足がつるこむら返りと病気)で説明しておりますが、足つりは以下の様な病気の時にも起こしやすくなります。
- うつ病
- 膠原病(こうげんびょう)
- 生活習慣病(高血圧症、動脈硬化症、糖尿病など)
- ストレス性疾患(不眠症、自律神経失調症など)
- 更年期障害
- などなど
そして、これらの病気に共通する原因の一つに「ホルモンバランスの異常」があります。
「妊娠」は、「思春期」「更年期」と同様に、ホルモンバランスが大きく崩れてしまいがちな身体状態にあり、足つりしやすくなります。
また、もう一つの原因として、胎児の成長と共にお腹が大きくなり、体重が増えて後ろに反り返るような姿勢になってしまうことも、こむら返りや足のつり、腰痛の原因となります。
ではここからは、具体的に「ホルモンバランスとこむら返り」、「体型変化と筋肉の痙攣」との関連性を説明していきましょう。
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ホルモンバランスとこむら返り
妊娠すると、出産に向けて母体内では大きな変化が訪れます。
その時、大量に分泌されるのが「女性ホルモン」です。
一時的に女性ホルモンが増えることで、体内のホルモンバランスは急激に乱れ、心身にいろいろな影響が出てきます。
妊娠期に現れる心身の影響
- マタニティブルー(妊娠期うつ状態)
- 不定愁訴(ふていしゅうそ:短気になる)
- 便秘
- つわり(妊娠期悪心)
- 頭痛
- 腰痛
- こむら返り、筋肉の痙攣
- 妊娠期高血圧症
- 鼻水・鼻づまり・鼻血
などなど
この中で「マタニティブルー」や「不定愁訴」など精神的に不安定になるのは、「思春期」や「更年期」といったホルモンバランスが乱れがちな時期と同じような症状の現れ方になります。
では、妊娠中にこれらが起こりやすい理由を簡単に説明します。
体内には、
●交感神経
⇒日中の活動中に活性化
●副交感神経
⇒夜、睡眠中に活性化する神経
という二つの「自律神経」があります。
女性ホルモンは、本来「副交感神経」が働いている時に増えるのですが、妊娠中は交感神経が働いている時にでも、増え続けるため、上記の様な色々な症状が引き起こされるのです。
また、妊娠中に分泌される女性ホルモンは、主に胎児の成長のために消費されてしまいます。
そのため、
お母さんの心身の傷を癒すことよりも、胎児の成長が優先されてしまいます。
さらに、出産までの期間は緊張状態が続くため、結果として疲労物質の代謝がうまくいかずに「こむら返り」が起こりやすくなります。
※「疲労物質の蓄積」と「足のつり」の関連はこちら
⇒足がつる(こむら返り)の原因と対処法・治し方・予防対策!
では続いて、
「体型変化とこむら返り」について説明しましょう。
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体型変化と足のつり(こむら返り)
妊娠中に、足つりや筋肉の痙攣が起こりやすくなるもう一つの原因が「体型の変化」です。
胎児が成長していくにつれて、下腹部が大きくせり出し、常に背骨が反り返っているような姿勢になってしまいます。
ところがもともと農耕民族だった日本人は、猫背になりやすい重心バランスなのです。
つまり、背骨が反り返ることで重心の位置が変化し、不自然な力が加わってしまうのです。
その結果、普段使わない筋肉や、立ち姿勢を維持するための筋肉である「ふくらはぎ」に大きな負担がかかり、疲労物質が蓄積して痙攣を起こしやすくなります。
※「疲労物質の蓄積」と「足のつり」の関連はこちら
⇒足がつるこむら返りと筋肉疲労 水分不足 血行・ホルモン異常の関係
特にふくらはぎは、体重の増加と共にかかる負担が増しますので、妊娠後期ほどこむら返りが起こりやすくなります。
では最後に、
「妊娠中の足つり対策・予防」について説明しましょう。
妊娠中の足つり(こむら返り)予防や対策はある?
では、「足つりの予防」と「足がつった時の対策」について説明します。
足つりの予防は出来る?
上記の通り妊娠中の足つりの根本原因は、ホルモンバランスの崩れです。
ホルモンバランスをコントロールする事は非常に難しく、根本からの予防はあまり期待は出来ません。
しかし、ある程度であれば軽減することは可能です。
まず、妊娠すると、産婦人科で「妊娠時の心得」や「マタニティ体操のしおり」などが手渡されます。
これらを参考にして、妊娠期にできる簡単なヨガストレッチや腹式呼吸を行うことで、リラクゼーション効果を得たり、血流をよくすることである程度ならこむら返りを予防できるでしょう。
また血流障害の他、足の冷えや水分不足もこむら返りの原因となるため、注意しましょう。
※詳しくはこちら
⇒足がつる(こむら返り)の原因と対処法・治し方・予防対策!
なお、ビタミンB1(チアミン)摂取は疲労回復に役立ちますので、こむら返り予防にも多少は期待できます。
足がつった!そんな時は?
もし、こむら返りが起こってしまった場合は、痛いとは思いますが、発作が治まるまで、横になるか椅子に座るなどして、ふくらはぎに負担をかけないようにして安静にしているのが基本です。
よくあるストレッチとして、つま先を起こし、ふくらはぎを伸ばすストレッチがありますが、逆に筋を痛める可能性もありますので、十分に注意してください。
妊娠後期にこむら返りや筋肉の痙攣発作が起きると、その衝撃で産気づく場合もあります。
そういった事態に備え「産婦人科への連絡」や、「救急車を呼ぶ時の心得」などは、日頃から練習しておきましょう。
万が一の場合に備えている安心感があるだけでも、マタニティブルーの予防に繋がります。
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