慢性疲労症候群とは?症状・原因・治療・診断基準と漢方薬!
このページでは、
- 慢性疲労症候群の症状・原因・診断基準・治療と漢方
- 「慢性疲労症候群」以外に考えられる”疲れの原因”とは?
について分かりやすく説明しています。
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慢性疲労症候群って?【症状】
「慢性疲労症候群」とは原因不明の病気の一つであり、一度発病すると日常生活を送ることができないほどの重度の疲労感が長期間続く病気です。
具体的な症状としては
- 心当たりのない強い疲労感が6ヶ月以上継続する
- 風邪のような症状が長期間続く
などが挙げられます。
今のところ有効な治療法は存在しませんが、時間の経過と共に症状は軽減することがあります。
しかし、完治しているわけではないので、
「小康状態(しょうこうじょうたい)」と「悪化」を繰り返す
のが特徴的な症状となります。
発症するのは20〜50代の働き盛りで起こることが多く、また女性は男性に比べ、1.5倍ほど発症する可能性が高いと言われています。
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慢性疲労症候群の原因とは?
慢性疲労症候群に関しては、現在でも多くの研究が行われていますが、原因については判明していません。
しかし、仮説の段階ではありますが、発症の可能性を高める原因としては、
●ウィルス感染
⇒ (EB)ウィルス、ヘルペスウィルス、風疹ウィルス、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)などのウィルス感染
●甲状腺機能亢進症などの免疫機能不全
●アレルギー
●ホルモンバランスの乱れ
●脳への血流不足
●栄養失調
などが挙げられております。
そして、
これらの要因が単独、もしくは複合的に重なると発病しやすくなるのではないか
と考えられています。
では続いて
「慢性疲労症候群の診断基準」について説明します。
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慢性疲労症候群の診断基準とは!?
慢性疲労症候群の症状は、
その病名通り「慢性的な疲労感」です。
ただし、この疲労感が
- 日常生活に支障をきたすほどの重症
- 目安として6ヶ月以上重度の疲労感が継続している
これらの場合に「慢性疲労症候群」と診断されます。
また、結論から先に言うと
あくまで原因不明の慢性疲労感がある場合に、「慢性疲労症候群」という病名がつけられる
ということになります。
どういうことなのか?順を追って説明しましょう。
まず、この病気が非常に厄介なのは ”確定の決め手となる検査法が無い” という点です。
一定のガイドラインが存在しないため、問診が大きな決め手となるのですが、その場合は医師の主観によって判定基準が曖昧になってしまいます。
そこで医師は、同様の症状を引き起こす、
- 甲状腺の病気
- 精神病
- アルコール依存症
- 肝臓病
- 炎症性疾患
- 腎臓病
などの病気の有無を確かめます。
つまり、例えば上記のように ”慢性疲労” の原因がはっきりしている場合は、”慢性疲労症候群” の診断基準からは除外されるのです。
したがって、
あくまで原因不明の慢性疲労感がある場合に「慢性疲労症候群」という病名がつけられる
ということになります。
そうなると当然のことながら、行われる諸々の検査は、
「慢性疲労症候群」を否定するために行われる
のであって、万が一その検査の中で原因となる病気が見つかれば、「慢性疲労症候群」としてではなく、発見された病気の治療に切り替わります。
そして、この時点で専門外来の方に転科することになるのです。
では続いて
「慢性疲労症候群の治療」について説明します。
慢性疲労症候群の治療とは?
上で説明しました通り、慢性疲労症候群の原因は現在も不明です。
そのため、根本治療というのは存在していないのが現状ですが、各症状に合わせて「緩和させる治療」がとられます。
認知行動療法
毎日の活動状況や症状、ストレス状態などを管理し、改善を目指します。
段階的運動療法
有酸素運動(ウォーキングやストレッチなど)を、目標や症状の状態と合わせて、少しずつ負荷を上げていく運動プログラムです。
上記以外にもいくつか治療方法はありますが、上記2つが特に効果的と言われています。
漢方療法
慢性疲労症候群に効果が見込める漢方薬は計4種類あります。
八味地黄丸(はちみちおうがん)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
上記以外にも治療法は存在しますが、特に上の2つ
- 認知行動療法
- 段階的運動療法
は最も効果があると言われています。
では最後に、
疲れやすい様々の原因について紹介しましょう。
疲れやすい!すぐ疲れる!考えられる病気とは?
別ページでまとめていますので、こちらをご覧ください。
>>すぐ疲れる!疲れやすい原因・病気&疲れを取る(疲労回復)食べ物・ツボ・サプリ!