足がつる(こむら返り)の原因と対処法・治し方・予防対策!
このページでは、
- 足がつる(こむら返り)ってどういう状態?
- 原因は!?
- 対処法は簡単!
- 予防対策を知ろう!
- 原因について詳しく説明!
というテーマをどこよりも分かりやすく説明します!
当サイトは「身体の痛み」について発信していますが、メインテーマは「足つり(こむら返り)」についてです。
これは、私自身が10年以上も足つりに悩んだ過去があったため、同じく足つりにお悩みの方に、少しでもわかりやすく説明したいと思ったからです。
当ページをお読みになり、その足つりが解消されましたら幸いです。
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「足がつる」「こむら返り」ってなに?
スポーツをしている人や、長時間の立ち仕事をしている方であれば、誰もが足がつるという経験をしたことがあるのではないでしょうか。
この足がつる状態で最も多いのが、「ふくらはぎがつる」現象であり、これをこむら返りとも表現します。
なお、当サイトでは
- 「足がつる」
- 「こむら返り」
の2つの表現が混在していますが、特に意味を意識していないため、2つとも同じ意味で捉えてください。
こむら返り = 足がつる(ふくらはぎ、足裏、足の指、足の甲)
また、「ふくらはぎのつり」も「他の部分のつり」も、
原因・治し方・予防は基本的に同じ
と考えて問題ありません。
さて、この「つる」という症状がどのような状態かと言うと、
「一時的に筋肉の異常収縮」または「筋肉の痙攣」が起きている状態
と言えます。
ではなぜ上記のような「筋肉の異常」が発生するのか?
一般的に足つりが起こる4つの原因から説明しましょう。
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足がつる(こむら返り)の4つの原因とは!?
足つりの原因は、主に以下の4つと言われています。
■筋肉疲労
⇒運動のしすぎや、立ち仕事など
■水分不足
⇒「熱中症」や「脱水症状」など
■血行不良(血流障害)
⇒「冷え」など
■ホルモンバランスの乱れ
⇒「妊娠」など
そして、足つりで悩む人の9割以上が上記いずれかに該当すると言われています。
そして、これらの「原因」を引き起こす「要因」としては、以下のようなものがあります。
- 足に疲労が溜まっている時
- 冷えた時
- むくみがある時(疲労が溜まっているとも言えます)
- 脱水気味の時
- 熱中症気味の時
- 妊娠中
今ページをご覧のあなたは、上のいずれかに当てはまるでしょうか??
例えば、一般的に足がつりやすい「寝ている時」というのは、上記で言うと「冷えた時※」に当てはまります。
※就寝中の場合は、そもそも体温低下という条件もあるため、つりやすくなります。
また、スポーツ中に足がつりやすい人は、
- 疲労が溜まっている時
- 脱水気味の時
- 熱中症気味の時
に当てはまるでしょう。
特によく起きる「水泳中のこむら返り」は、上記の色々な要因が絡んでいる可能性もあります。
その他、妊娠中もホルモンバランスの関係で、足がつりやすくなります。
ここまでをお読みいただき
「えー何か色々要因がありすぎてよく分からない!」
という方もいらっしゃると思いますが、根本の原因はいたってシンプルです!
詳しい話は難しくなりますので後ほどまとめて説明しますが、上で挙げた4つの原因
- 筋肉疲労
- 水分不足
- 血行不良
- ホルモンバランスの崩れ
には、共通するものがあります。
それが、ミネラル不足です。
ミネラルは実は100種類くらいあるのですが、その中でも特に筋肉と関係してくるのが
- カルシウム 筋肉を収縮する役割がある
- マグネシウム カルシウムの効果が強くなりすぎないよう、コントロールする
- ナトリウム 筋肉細胞の水分量を調整することで、収縮コントロールする
- カリウム 筋肉細胞の水分量を調整することで、収縮コントロールする
です。
さらにこの中で最も「筋肉の収縮」と密接な関係があり、かつ不足しやすいミネラルが、
カルシウム
です。
農林水産省も公式HPで「不足しやすいミネラル」として
- カルシウム
- 鉄
参照:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/fs/diet/nutrition/mineral.html
を挙げています。
もちろん、マグネシウムが不足しても、カルシウムをコントロールできなくなるため、筋肉の収縮が強くなりすぎて足つりを引き起こします。
ナトリウムやカリウムも、足つりが起こる要因ですが話が難しいので最後に説明します。
ということで、足つりの原因としては主に
- 筋肉疲労
- 水分不足
- 血行不良
- ホルモンバランスの崩れ
の4つであり、根本にはミネラル(特にカルシウムとマグネシウム)が関係している
ということを覚えておきましょう!
では続いて、
「足つりが起きた場合の対処方法!」について説明しましょう。
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足がつった!そんな時どう対処するの?
大まかな原因が分かったところで、「足つりがおきた場合の対処法」をお伝えしましょう。
まず、上で説明したとおり、足つりが起きているというのは、
筋肉が異常に収縮している状態
と言えます。
ですので、基本的には伸ばしてあげることが必要です。
基本ですが、「ふくらはぎ」がつった場合は、
このようにふくらはぎを伸ばしてあげます。
そして、足の裏や指がつった場合は、
このように指をもちあげて、足裏〜指までの筋を伸ばしてあげましょう。
なお、「足がつる」とは筋肉が異常収縮している状態ですので、確かにこれらの方法は有効ですし、痛みが和らぐこともありますので間違った方法ではありません。
しかし場合によっては悪化することがあります。
例えば、間違った方向にストレッチをしたり、強い力でストレッチを行うことで筋肉が断裂したり、腱を傷める危険性があります。
参考
>>ふくらはぎがつるこむら返り!肉離れとの違いや原因・対処!
また、足指の場合は脱臼・捻挫・骨折の場合もあります。
そのため、異常な痛みを感じる場合は、無理に指を引っ張り上げることはせず、痛みが落ち着く間で安静にすることが大切です。
なお、特にスポーツ中の場合に当てはまる話ですが、水分不足の可能性があるのであれば、スポーツドリンクや麦茶など、ミネラルが含まれる飲み物で水分補給し、症状が治まるまで安静しましょう。
そして、もし寒い場所で足がつる場合には、「冷え」による血流障害が考えられますので、
- エアコンの設定温度を2〜3度上げる
- 熱いお茶や白湯を飲んで体を温める
- ふくらはぎにタオルなどを巻いて軽くさするようにマッサージをする
などの対処法が効果的です。
では、足つりを予防にするにはどうすれば良いのでしょうか?
足つり(こむら返り)を予防するには!?
足つりに限らず、予防するにはやはりその原因となっているものにアプローチするのがベストです。
足つりの場合は、ミネラル不足へのアプローチがベストですが、それ以外の方法も含めて紹介しましょう。
まずはカルシウム・マグネシウムを補おう!
先ほど説明しました通り、足つりの原因は大きく4つですが、そこにはミネラル不足が密接に関係してきます。
例えば筋肉疲労の場合はカルシウムが漏出してしまいますし、水分不足でもカルシウムが正常に細胞まで行き届かないということがおこります。
そのため、スポーツ中は特に足つりが起きやすいです。
また「冷え」で血行不良になる場合も、ミネラルが全身に行き渡らないため、足つりに繋がります。
つまり、多くの原因にミネラル不足が関わるわけですが、逆に言うとミネラルを補給してあげることで解消する可能性も高いというわけです。
ではミネラル補給する際に、何を基準として栄養剤を選べばいいかと言うと、
カルシウムとマグネシウムが2:1で配合されているサプリ
が良いです。
なぜなら、この2つのミネラルは、このバランスで摂取しなければ互いの力を発揮できない性質があるからです。
上で説明したとおり、マグネシウムは「カルシウムの効果が強くなりすぎないように調整する」役割を担っており、この比率でなければ上手くコントロールできないのです。
私自身、長年足つりに悩んできたこともあり、このバランスが取れているサプリを15種類以上飲んできましたが、その中で特に実感度が高かったものを紹介します。
「こむらくだ」という商品名どおり、まさに足のつり(こむら返り)に特化したサプリメントです。
足つりに特化しているだけあり、私が色々飲んできた中で実感度が圧倒的に高いです。
もちろん、カルシウムとマグネシウムのバランスはしっかりと「2:1」で配合されています。
さらに、ここで思い出していただきたいのが、「こむら返りの原因の1つに “身体の冷え” がある」ということです。
実際に
- 寝ている時に足がつりやすい
- 水泳で足がつりやすい
ということからも、冷えと足つりの関連が深いことがわかります。
(冷えは電解質異常を引き起こしやすいため)
現代人はミネラル不足に陥ることが多いため、足つりを起こしやすいのですが、大人の女性の場合は特に「身体のめぐり」が悪くなりがちなので、余計に足つりを起こします。
また、身体の仕組み上、夜中(寝ている間)は体温が下がるため、男女問わず足つりを起こしやすくなるのです。
そこで、この「こむらくだ」には、ミネラルがバランスよく配合されているだけでなく、
- ヒハツ(コショウの一種)
- ショウガ
など、身体をポカポカとしてくれる成分が厳選して配合されており、「足つりにとことんアプローチするつくり」になっています。
そして初回購入は980円、毎日30円ほどですのでとても経済的です。
購入は基本的に「定期購入」となっていますが、1回目を受け取り、2回目から受け取らなくても問題ありません。(いつでも休止OK)
そのため、とりあえず定期購入で購入し止めたい人は電話もしくはメール1本でOKです。
実際に、コールセンターの人に「止めたいです」と伝えると、10秒くらいで休止手続きをしてもらえました。
「定期」と聞くと不安になる方もいらっしゃるかと思いますが、その点は信用できる会社ですのでご安心ください。
なお、私自身は週に3日は足つりで目が覚めるほど、頻繁に足裏やふくらはぎがつっていたのですが、こむらくだを飲み始めて半年間、まったく足がつっていません。
(粒は小さく飲みやすいです。大きさを測ったところ1cm以下)
15種類以上のサプリを飲んできましたが、圧倒的な実感度でした。
そのため、足つりに悩む毎日を送っている方には、是非最初に飲んで頂きたいと思えるサプリメントです。
足つりへの実感度 はどれくらいか? |
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価格は見合っているか? (コストパフォーマンス) |
公式HP:「こむらくだ」
こちらも足つりに特化したサプリメントです。
実感度がそこそこ高いので、2番目にオススメです。
カルシウムとマグネシウムのバランスは、しっかりと2:1で配合されています。
また、こちらの商品にはビタミンB1が配合されています。
難しい話になるのでここまで省略していましたが、ミネラルは電解質というかたちで体内で働きます。
そして、脳から全身の電解質へ指令を出すのがビタミンB1だと言われています。
そのため、ビタミンB1が不足した場合にも、足つりが起こる可能性があるとされています。
(間接的な要因ですので、可能性としては高くありません)
なお、価格は初回2000円と「こむらくだ」の倍ではありますが、決して高くはありません。
私自身も元々は「コムラナイト」を飲んでいましたが、今はより実感できている「こむらくだ」へ移行しました。
とは言え「こむら返りに特化したサプリ」であり、そこそこの実感度があるためオススメです。
足つりへの実感度 はどれくらいか? |
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---|---|
価格は見合っているか? (コストパフォーマンス) |
公式HP:「コムラナイト」
筋肉痙攣に直接作用する漢方もある
上であげたミネラル・ビタミン以外にも、「筋肉痙攣」にアプローチする漢方薬や、「冷え・ホルモン異常」といった要因にアプローチするサプリメント・漢方薬もあります。
ただし、筋肉痙攣へアプローチする漢方は、個人的にあまり効果を実感できなかったため、オススメできません
>>参考記事
足がつる!こむら返りに良いサプリメント・漢方薬ランキング
冷えすぎの場合
既に説明しました通り、クーラーで寒い部屋にいたり、寝てる間に体が冷え、足がつるということはよくある事です。
この場合は、「温かい飲み物を飲む・足を暖める」など、とにかく温まることを考えましょう。
また、よくある「水泳中」の足つも、原因の一つとして「冷え」が挙げられます。
参考記事
>>夜中寝てる間に足がつる!睡眠中のこむら返りの原因・予防!
>>プールでの水泳中に足がつる(こむら返りを起こす)原因とは?
こまめに水分補給する
日陰に居たとしても、あまり水分を取らない場合、熱中症と同様の症状を起こすことがあります。
また、水泳中もついつい水分補給を忘れがちになります。
水分が不足すると、ミネラル(カルシウムイオンやマグネシウムイオン)が身体全体に上手く巡らなくなるので、足つりを起こしやすくなります。
そのため、とにかく水分補給はこまめに行いましょう。
ストレス対策を行う
ストレス対策を行うことで、血流量と代謝が上がり、足のつりやこむら返りの有効な予防策になります。
そのため、足がつりやすい人は最低限、以下のことは心がけましょう。
- 睡眠を十分に取る
- 趣味を持つ
- 適度な運動を行う
運動をする前にしっかりウォーミングアップ
運動する前に、十分に関節や筋肉をほぐすことで、こむら返りや怪我を予防すことができます。
筋肉はいきなり激しく使うと、電解質異常を起こします。
そのため、徐々に慣らしながら運動量を上げていきましょう。
ツボ押しで予防
足つりによく効く3つのツボがあります。
正しい押し方をマスターすれば、効果も見込めます。
参考記事
>>足がつる!こむら返り(ふくらはぎのつり)に効くツボとは!
怖い病気の可能性もある!
例えば上で説明した、
- 足の冷え
- 足のむくみ
- 熱中症
- 脱水症状
といった要因は一時的なものであり、慢性的な病気ではありませんが、例えばガンやうつ病などの病気も血流障害を起こしますので、こむら返りの原因にもなり得ます。
そのため、あまりに「よく足がつる!」という方は、何らかの病気の可能性もあります。
この場合の足つりは、根本となる病気を完治させなければ予防できません。
参考記事
>>足がつるこむら返りと脳梗塞・肥満・心臓病・ストレス等の病気!
基本はミネラル補給からしてほしい!
ということで、ここまで「足つりを予防する方法」を色々と紹介してみました。
「ミネラル不足は現代病」とも言われるくらい、多くの人がミネラル不足に陥っていますので、足つりを起こす人は、やはりミネラル補給を第一に考えてみてください。
実際に色々なサプリや漢方を飲んできた経験からも、“足つりの原因” のほぼ全てをカバーできている「こむらくだ」はやはりオススメであり、筆者の私も今なお飲み続けています。
もちろんあなたにも同じ結果が出るとは限りませんが、私のように足つりから解放される可能性も十分あります。
なぜミネラルが関係するのか?
ここまで「足つりする原因と予防方法」を分かりやすく説明してきました。
ここからは、より深くミネラルとの関わりを知りたい方向けに説明を追記しました。
「とりあえずミネラルが大切という事は分かったので、とりあえずミネラル補給してみます!」
という方は、あまり深い事を考えずに、とりあえずミネラル補給してみてください。
ここからは「電解質(イオン)」の話などが出てきてややこしいので、難しい話が苦手な方はご覧頂く必要はございません。
では、スタート!
ミネラルと筋肉の異常収縮
ミネラルと言っても色々な種類がありますが、関わってくるのは4種類
- カルシウム 筋肉を収縮する役割がある
- マグネシウム カルシウムの効果が強くなりすぎないよう、コントロールする
- ナトリウム 筋肉細胞の水分量を調整することで、収縮コントロールする
- カリウム 筋肉細胞の水分量を調整することで、収縮コントロールする
であると説明しました。
これらのミネラルはそれぞれ
- カルシウムとマグネシウム
- ナトリウムとカリウム
というペアで働きあっています。
※厳密には多くのミネラルが助け合って働いています
ここまで説明してきたとおり、「筋肉を収縮・緩める働き」をダイレクトに担っているのがカルシウムとマグネシウムです。
そして、筋肉細胞の水分量を調整することで、筋肉をコントロールしているのがナトリウムとカリウムです。
ここで思い出して頂きたいのが足つりの4つの原因である
■筋肉疲労
⇒運動のしすぎや、立ち仕事など
■水分不足
⇒「熱中症」や「脱水症状」など
■血行不良(血流障害)
⇒「冷え」など
■ホルモンバランスの乱れ
⇒「妊娠」など
です。
これらはもちろん、「カルシウム・マグネシウム」のどちらかの不足を引き起こすのですが、一方で「ナトリウム・カリウム」の不足を引き起こす場合もあります。
なので、「カルシウム・マグネシウム」だけでなく、「ナトリウムやカリウム」がこれらとどのように関わってくるのかも、合わせて説明します。
なお、話の中で「イオン」や「電解質」という言葉が出てきますが、今の段階では、
ミネラル = イオン = 電解質
という捉え方で問題ありません。
原因@ 筋肉疲労
まずは「筋肉疲労」とミネラルがどのように関わるのかをみてみましょう。
一般的につりやすい「ふくらはぎの筋肉」や「足の裏の筋肉」は、
「歩く・走る・跳ぶ・しゃがむ・立ち上がる」
など、足を使った運動をする時に最もよく動く筋肉です。
その分、長時間の立ち仕事やスポーツ等で、最も疲労物質が溜まりやすい部分でもあります。
筋肉は使えば使うほど、その部分に疲労物質が溜まります。
この疲労物質を筋肉から排除(代謝)していくのが、ナトリウムイオンとカリウムイオンです。
しかし、運動を続けるなかで、ナトリウムイオンとカリウムイオンは消費され続けます。
すると体内のイオン(電解質)が少なくなり、疲労物質が溜まってきます。
その結果、イオンバランスの崩れ(電解質異常と言います)が発生します。
要は、水分量を調整することで筋肉をコントロールしている「イオン」が無くなってしまうことで、その筋肉は上手くコントロール出来なくなり、異常収縮や痙攣を起こすようになってしまいます。
では、カルシウムやマグネシウムはどうか?
繰り返しになりますが、カルシウム(イオン)は筋肉細胞の収縮作用が非常に強いのです。
筋肉が使われ疲労物質が溜まると、カルシウムは疲労物質と共に放出されていきます。
私達は普段、食べ物から取り入れたカルシウムが身体の隅々に行き届いているのですが、99パーセントは骨に貯蔵されています。
そして運動によって筋肉細胞内のカルシウムが流れ出た場合、「カルシウム不足」となるため、骨から筋肉細胞へとカルシウムを取り入れようとします。
しかしこの場合、いつもより多めにカルシウムを吸収しようとする※ため、マグネシウムのコントロールが効かず、多めにカルシウムイオンを取り込んでしまいます。
※1日1食にすると、胃腸が普段より栄養吸収を高めてしまうようなイメージです
その結果、収縮作用が強く出てしまい、筋肉の異常収縮が起こるのです。
実際、運動する人は最低摂取量(600mg)の1.5〜2倍のカルシウム摂取が必要とされています。
ちなみにこのようにカルシウムイオンやマグネシウムイオンのバランスがおかしくなることも、電解質異常と言います。
なお余談ですが、ここで思い出して頂きたいのが「足のむくみ」です。
足のむくみは、「疲労物質の含まれた水分」が、「上手く代謝されずにふくらはぎに残った状態」であり、この場合も、電解質異常が起きていると言えます。
つまり、
筋肉疲労は「足のつり(異常収縮・痙攣)」の原因になる、
さらに、
疲労が溜まり浮腫みがある時も、もちろん電解質異常が起きているので、足がつりやすくなる
という事です。
ついでに!
浮腫みは水分代謝の異常と言われています。
解消法としては
- カリウムを多く含む緑黄色野菜や海藻類を積極的に摂取する
- 塩分の摂りすぎに注意する
- ふくらはぎのストレッチを行う
- ぬるめのお風呂にゆったりと浸かり代謝を上げる
などで解消できます。
立ち仕事などで浮腫やすく、それが原因でこむら返りを起こしてしまう人は日々、こうしたケアを心がけましょう。
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原因A 血行不良
足は心臓から遠く、血流が悪くなりやすい部分でもあります。
血流が悪くなりやすいという理由もあり、「足は冷えやすい部分」でもあり、冷える事で血管が収縮し、さらに血行が悪くなりやすいです。
実は、筋肉を正常に動かす
- カルシウムイオン
- マグネシウムイオン
- ナトリウムイオン
- カリウムイオン
は、血液によって全身に巡らされるのです。
また、これらのイオンの働きを支えている「酵素」も、血液と共に全身に巡らされるのです。
そのため、
血流が悪くなってしまうと、これらのイオンや、それを支える酵素が全身に行き届かなくなり、電解質異常を起こしやすくなります。
したがって既述の通り、
足は特に血が行き届きにくくなるため、電解質異常による「足のつり」が起こりやすいのです。
原因B 水分不足
筋肉は、多くの細胞によって構成されているのですが、そこにはミネラルが存在します。
このミネラルは、筋肉を正常に動かす上で必須なのですが、熱中症や脱水症状などで、大量の汗をかいてしまうと、水分と一緒にこれらは失われてしまいます。
また、カルシウムイオンやマグネシウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンが維持出来たとしても、水分が足りていなければ細胞が維持できません。
水分、イオン不足は意外と陥りやすく、暑い場所に居なくとも、水分を取らなければ熱中症と同様の症状を起こしがちになります。
今までの説明からも分かると通り、脱水症や熱中症で水分・イオンが失われることで、電解質異常による足のつりが起こりやすくなります。
原因C ホルモンバランスの乱れ
過度のストレスを受けたときや、妊娠した場合などにホルモンバランスが乱れるというのは、よく聞く話だと思います。
このホルモンバランスの乱れというのは、自律神経を乱すことに繋がります。
そしてこの「自律神経の乱れ」も、イオンのバランスを崩す事に繋がるので、電解質異常による足のつりが起こりやすくなります。
なお、妊娠した場合はカルシウムの多くが赤ちゃんへと供給されてしまうため、多めに摂取しなければなりません。
赤ちゃんの分まで多めにカルシウムを取らなければ、骨粗そう症の赤ちゃんが生まれる可能性もあります。
ということで、少しゴチャゴチャしてきましたが、ミネラルと筋肉の関わりを説明しました。
ここで改めて説明しますが、「足つり用のサプリ」にもカルシウム・マグネシウムが含まれていることからも分かるように、ミネラルの中でも足つりと特に関係するのはカルシウムとマグネシウムです。
その理由は、
- カルシウムは筋肉細胞に入り込むと収縮する作用がある
- マグネシウムは、カルシウムが筋肉細胞に多く入り込んで極端に収縮しないようにする作用がある
からです。
ここで、カルシウムイオンとマグネシウムイオンが筋肉とどう関係するのか、もっと深いところを説明したいところですが、アカデミックな話になりすぎるので止めておきます。
ただし、
「カルシウムとマグネシウムが一番関係しているのは分かりましたが、ナトリウムとカリウムの話はイマイチわかりません」
という声を頂いたため、「ナトリウムとカリウムがなぜ筋肉の収縮に作用するのか?」については、説明しましょう。
よっぽどマニアックな方以外は、これ以上はお読み頂かなくても問題ございません。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
私と同じように、あなたの足つりが解消されますと幸いです。
ナトリウムとカリウムがなぜ筋肉の収縮に作用する?
さて、マニアックなアナタにもう少しだけ深い説明をしましょう。
繰り返しになりますが、足つりの原因の多くはカルシウム・マグネシウム不足です。
しかし、細胞の水分量調整によって、間接的に筋肉を動かしている「ナトリウム・カリウム」についても、その関わりを説明しておきましょう。
まず、「筋肉」と「ナトリウムイオン・カリウムイオン」の2つの関連を説明するには、それぞれを簡単に知る必要があります。
したがって、
- イオンの働き
- 筋肉が動くしくみ
の2つに分けて説明しましょう。
ナトリウムイオンとカリウムイオンのはたらきとは!?
筋肉を動かすには、「筋肉の細胞」がきちんと働く必要があります。
細胞は風船のような形をしており、「細胞膜」という「膜」があります。
この膜の外側と内側に存在し、細胞の働きを支えているのが、
- ナトリウムイオン
- カリウムイオン
です。
以下の画像の「オレンジの線で囲まれた部分」が細胞であり、「オレンジの線」が細胞膜、そしてそのまわりにナトリウムイオン(Na+)とカリウムイオン(Ka+)があるのが分かると思います。
画像引用元:www.hikawa.takara-bune.net/
■余談!■
●ナトリウムイオン
⇒食塩を加水分解(水に溶かす)すると生じるイオン分子
●カリウムイオン
⇒海藻類や緑黄色野菜に多く含まれている成分
ナトリウムイオンの働き!
まずは、ナトリウムイオンの働きから簡単に説明します。
いきなりですが、「塩もみしたきゅうりの浅漬け」を思い出してみましょう。
塩もみすることで、きゅうり全体から水分が抜け、一昼夜寝かせることで更にしんなりとします。
これは塩の持つ「脱水作用」によるものですが、この「脱水作用」の中心的な役割を果たすのがナトリウムイオンです。
カリウムイオンの働き!
次にカリウムイオンの働きについて説明します。
塩分を摂りすぎると、「高血圧症や動脈硬化になりやすい」というのはよく知られている話しですが、摂りすぎた塩分を効率よく排泄してくれるのがカリウムイオンの作用になります。
つまり!?
つまり、細胞膜の周りにナトリウムイオンと、カリウムイオンが存在した場合は、カリウムイオンが優位に働きます。
※ナトリウムイオンによって脱水しすぎないように、カリウムイオンが脱水作用を止めようと働きます
筋肉が動く仕組みは!?
続いて「筋肉が動くしくみ」について、説明しましょう。
まず上でも少し触れましたが、
筋肉はたくさんの細胞が集まって出来ている組織です。
人の細胞は、風船のような構造をしており、外は細胞膜で覆ってあり、中は細胞液で満たされています。
(以下の画像では四角っぽく表現されております)
画像引用元:www.hikawa.takara-bune.net/
ここで着目すべきは、「細胞膜」の働きです。
「細胞膜」は、上記画像をご覧頂けるとわかる通り、細胞と毛細血管の境目となって、
血液から栄養素や酸素を取り込み、老廃物や二酸化炭素を血液中に戻す
フィルターのような役割を担っています。
つまり、
栄養素や老廃物などの成分のやり取りは「細胞膜」を介して行われている
ということがわかります。
しかし、「細胞膜」がきちんと機能するためには、ある物質の存在が不可欠となります。
それが「ナトリウムイオン」や「カリウムイオン」の存在です。
では、ここでまた「細胞膜」に話しを戻します。
細胞が代謝をする時には、以下のような収縮活動を繰り返します。
- 細胞液内に溶けている老廃物を、水分ごと外に排出する
- 血液中(細胞の外)に溶けている栄養素や酸素を受け取り、元の姿に戻る
この時、細胞膜のすぐ内側と外側で働くのが、ナトリウムイオンとカリウムイオンです。
排泄(老廃物を細胞の外に出す)時、細胞膜の外側では次のようなことが起こっています。
- ナトリウムイオンの脱水作用により、老廃物ごと細胞内の水分が外に出される。
- 老廃物が排泄しきったタイミングでカリウムイオンが作用して脱水作用を止める。
逆に血液側から栄養素と酸素を受け取る時には、細胞膜の内側で上記と同じ反応が繰り返されます。
こうしてナトリウムイオンとカリウムイオンの相互作用によって、細胞は伸縮を繰り返し、代謝活動を営んでいるのです。
ここで思い出して欲しいのが
筋肉の細胞を正しく機能させるためにあるのが、ナトリウムイオンとカリウムイオンである
ということです。
筋肉とナトリウム・カリウムイオンの関係性とは?
筋肉を動かすのは、
腱(けん)
と呼ばれる伸縮性に富んだ筋繊維の伸縮活動です。
つまり、腱が伸び縮みする時には、腱の細胞の伸縮が行われるということです。
そして、腱に引っ張られる「ふくらはぎ」などの筋肉でも、運動に合わせて細胞の伸縮が行われていることになります。
したがって、
筋肉や腱の細胞において、伸縮運動を可能にしているのが、ナトリウムイオンとカリウムイオンである
つまり、
足がつる、あるいはこむら返りなどの筋肉の障害は、このナトリウムイオンやカリウムイオンが、正常に作動していない時にも起こる
という結論に行き着くのです。
※厳密には、カルシウムイオンやマグネシウムイオンによって主な収縮運動が行われており、それをサポートしているイメージです
ちなみに、これらの「イオン物質」は別名、「電解質」と言ます。
そして、ナトリウムイオンやカリウムイオンのバランス異常や機能不全のことを、まとめて「電解質異常」と呼びます。
もちろん、カルシウムイオンが不足してマグネシウムイオンとのバランスが崩れた場合も、電解質異常と言えます。
さて、長くなりましたが、ここまでが
「筋肉の動きと、ナトリウム・カリウムイオンの関係について」
の説明になります。
さいごに!
いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
ここまでお読みになった方は、
「え?それじゃあナトリウムやカリウムも摂った方が良いのでは?」
と考える方もいらっしゃるかと思いますが、単純にそうではありません。
確かにスポーツ中にダラダラと汗をかいている時に足つりを頻繁に起こすのであれば、汗と共にナトリウムが放出されている可能性もあります。
ただ、ナトリウムは塩分が体内で変換されたものです。
日本食においてナトリウムが不足することは、ほとんどなく、むしろ摂りすぎの傾向にあります。
また、カリウムも色々な食品に含まれていますのでバランスよく食べていれば基本的には不足することはありません。
それよりも、たとえスポーツ中であってもカルシウムは不足していくので、やはり第一に考えることは、筋肉収縮に直結しているカルシウムを補給することです。
農林水産省が「不足気味である」と言っているとおり、多くの人がカルシウム不足に陥っています。
皆さんにも同じ結果が出るとは限りませんが、私自身はカルシウム・マグネシウムを補給して以来、足つりに悩む事が一切なくなりました。
したがって、足つりを解消させる一つの選択肢として参考にして頂ければ幸いです。
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