腱鞘炎で手首が痛い!症状,原因,予防,治療,病院|手首の痛み
このページでは、
●腱鞘炎の症状・原因・治療・予防・受診すべき病院
について分かりやすく説明しています。
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腱鞘炎ってなに?
ある日突然手首が痛みだした。。。
特にぶつけた覚えもないし一体何?
こういったケースで一番に思い浮かぶのが、「腱鞘炎」でしょう。
腱鞘炎は簡単に言うと、”炎症が起き、手首に痛みを伴う疾患”です。
ただ、一口に「腱鞘炎」と言っても原因は様々で、原因によって症状、治療法が変わってきます。
ではまずは、
「腱鞘炎の原因」から説明しましょう。
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腱鞘炎の原因とは?
「腱鞘炎」には大きく分けて二つの種類があります。
@原発性タイプ
関節部(特に手首や指先)など日頃から頻繁に動かすところに起こる「使いすぎ」による炎症からくる痛みです。
疲労性の炎症が起こり、関節周囲の神経を刺激して強い痛みが走ります。
腱鞘炎としてよくある
・ギターやピアノの弾きすぎ
・ラケットの振りすぎ
・PCマウス、キーボードの使いすぎ
・スマホの触りすぎ
などなど、こういった場合の腱鞘炎のほとんどがこのタイプです。
A続発性タイプ
こちらは腱鞘炎の原因となる傷病があります。
《続発性腱鞘炎の原因となりうる病気や怪我》
・関節リウマチ
・痛風
・変形性関節炎
・脱臼後後遺症
・骨折後後遺症
・感染症
・糖尿病
・ロコモティブ・シンドロームなどなど
「”痛風” や ”糖尿病” で手首の腱鞘炎が起こるの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。
しかし、痛風では「代表的な患部である ”足の指”」以外にも、いたるところで発作が起こる可能性があります。
また、「糖尿病」では三大合併症の一つに「糖尿病性神経障害」というのがあり、腱鞘炎や関節痛を起こすことが確認されています。
さらに、
「自律神経失調症」、「更年期障害」、「総合失調症」、「うつ病」なども神経痛性疾患を合併しやすく、腱鞘炎もその中に含まれています。
では続いて
「腱鞘炎の症状」を説明しましょう。
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腱鞘炎の症状とは?
腱鞘炎の痛みは、原因によって
・激しく痛むタイプ
・冷感を伴う鈍痛を覚えるタイプ
・両方がミックスされたような痛みを覚えるタイプ
に分けることができます。
それでは、考えられる原因を痛みのタイプから分類してみましょう。
@激しく痛むタイプ
⇒痛風、感染症、ロコモティブ・シンドローム
A冷感を伴う鈍痛を覚えるタイプ
⇒関節リウマチ、脱臼後後遺症、骨折後後遺症、更年期障害、総合失調症、うつ病
B両方がミックスされたような痛みを覚えるタイプ
⇒原発性腱鞘炎、変形性関節炎、糖尿病、自律神経失調症
上でも説明しましたが、「腱鞘炎かな?」といった場合に考えられるのは、ほぼほぼ「原発性タイプの腱鞘炎」でしょう。
そのため、手首が痛い場合のほとんどは「冷感を伴う鈍痛がありつつ、激痛をともなう痛み」であると考えられます。
では続いて
「腱鞘炎の治療」について説明しましょう。
腱鞘炎の治療とは!?
腱鞘炎は「炎症を起こし、痛みを伴う疾患(怪我)」です。
そのため、一時的な症状であれば、消炎鎮痛剤(ロキソニン、ボルタレン、湿布薬)などが処方されます。
一方で慢性的な症状に関しては、ステロイド治療薬(プレドニン)が処方され、感染症については抗生剤(ケフレックス、フロモックスなど)が処方されます。
また、続発性の腱鞘炎(他の病気による腱鞘炎)は、原因となる基礎疾患の治療を行わない限り再発を繰り返すため、基礎疾患に対する治療が第一選択肢となります。
では続いて
「腱鞘炎の予防」について説明しましょう。
腱鞘炎の予防とは?
腱鞘炎のような炎症性の怪我・病気は「炎症を起こさないようにすること」がとても重要です。
「使いすぎ」が原因となる原発性腱鞘炎の場合は、手首を使いすぎない様に定期的にストレッチをしたり、休めることが重要です。
「そんなこと分かってるよ!」
という声が聞こえてきそうですが、この”休める” が一番大切なのです。
また、実は炎症は免疫力が低下すると起こりやすくなるのです。
生活習慣を見直し、
・栄養バランスの取れた食事を三食食べる
・適切な運動習慣を身につける
・十分な睡眠をとる
などして、免疫力を落とさないようにすることも予防法の一つであると言えるでしょう。
では最後に、
「腱鞘炎で受診する病院は?」について説明しましょう。
腱鞘炎では何科の病院を受診?
腱鞘炎は関節の障害ですので、初診時は「整形外科」を受診しましょう。
上記の通り、一般的な腱鞘炎のほとんどは「原発性タイプ」ですので、とりあえずは整形外科で問題ありません。
一方、原因が他にある場合、病気別に適切な治療科に転科するケースもあります。
診療科別に基礎疾患をグループ分けすると、以下のようになります。
●代謝内科
⇒痛風、糖尿病、(関節リウマチ)
●神経内科、脳神経科
⇒関節リウマチ、自律神経失調症
●精神科、心療内科
⇒総合失調症、うつ病
●婦人科
⇒(女性の)更年期障害
※関節リウマチは自己免疫性疾患なので、医療機関によってリウマチ専門外来が設けられている場合もあります。
一般的には神経内科や脳神経科での治療になりますが、医療機関によっては代謝内科や一般内科が診療科となる場合もあります。
※原発性腱鞘炎、ロコモティブ・シンドローム、骨折後後遺症、脱臼後後遺症、感染症などによる腱鞘炎の場合は、整形外科での継続治療となります。